『オブジェ・ダール』コレクション
テンプス・フギ
オートマトンのタイムキーパー
辰年を祝うパルミジャーニ・フルリエのテンプス・フギ(時は流れる)。「ドラゴンと知恵の真珠」の伝説から着想を得たメゾンの傑作です。
芸術性と伝承
ミシェル・パルミジャーニが情熱を捧ぐ、古の文明におけるゆたかな文化史。その情熱から生まれた時計は、パルミジャーニ・フルリエのアトリエで製作されました。この作品は、芸術性と伝承の証です。
縁起の良い辰年を祝してこの度、テンプス・フギは大切に修復され、美しく蘇りました。
知恵の真珠を求めて
輝く真珠と優雅に舞う雄大な龍、固い決意をもって伝説の龍門を登る鯉、そして手に入れ難い知恵の真珠を猛然と追う龍王。そんな魅惑的な東洋の伝説から着想を得て設計された時計。
パルミジャーニ・フルリエは、この魅力あふれる物語を、「時は流れる」という意味のテンプス・フギの本質に織り交ぜて、この作品に中国の伝統文化の心を吹き込みました。
インペリアル・ドラゴンには、鬼の目に加え、九つの動物の部位があります。駱駝の頭、牛の耳、鹿の角、蛇の項(うなじ)、虎の掌(たなごころ)、鷲の爪、蜃(みずち)の腹、鯉の鱗、獅子のたてがみとひげ。
その特徴的な鼻は、幸運の象徴とされるきのこを模しています。時計芸術の傑作「ドラゴンと知恵の真珠」には、約1,000個の部品が使用され、ミシェル・パルミジャーニの指揮のもと、名だたる名工たちが5,800時間以上の膨大な時間を費やして制作されました。
オート・オルロジュリーと機械技術
自社で製作されたこの作品は、時の本質を雄大な龍の形で捉えています。龍は一時間に一周し、燦然と輝く球体、憧れてやまない知恵の真珠を追う永遠の旅を続けるのです。
成功に手が届きそうになった瞬間に、輝く真珠は龍の手をすり抜け、この動作が一時間に六回繰り返されます。この届きそうで届かない動きと共に鳴り響くゴングの音色が、この時計の芸術性と精度を謳うように荘厳に打ち鳴らします。
テンプス・フギは、止むことなく英知を追い求める永遠の時の流れを体現しています。オロロジーの枠を超えた作品がみせる、優美さと計時機能とのシンフォニーをご堪能ください。
時を刻む至宝
入念に設計され完璧を期したこの作品は、まさに伝説そのものです。
龍を飾るのは、585枚の翡翠の鱗です。150石のグリーンジェイドと、それらを引き立てる白、黄、橙、赤の翡翠で、爪は純金のホワイトゴールド、目はルビー、舌はカーネリアンを用い、龍に絢爛と威信を与えています。その中核にあるのは知恵の真珠。黄金の炎に包まれたホワイトゴールドの球体で表現され、ダイヤモンド、ルビー、オレンジ、イエローサファイアがカメオ細工のように埋め込まれています。ロッククリスタルでつくられた透明の土台内部には複雑なムーブメントが透けて見え、めっき加工をしたシルバーのリングは、中国の伝統的な時法である十二時辰(一刻は現代の時刻の二時間)を示します。
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モデル
中国神話に着想を得た作品
ユニークピース No. 44064
機能
時、分
一時間で一周する龍のオートマトン
一時間に六回ランダムに龍から逃げる知恵の真珠のオートマトン
真珠が動き出す直前に鳴る「オン・オフ」ボルト付きゴングチャイム
土台
ロッククリスタルと、10ミクロン厚ロジウムプレートの純シルバー925 、2.0kg
時針のリューズ
10ミクロン厚のソリッドシルバー925プレート、176g
波
ロジウムプレートの48gのソリッドシルバー925、ソリッドシルバー925製の時針、インペリアルジェイド(緑翡翠)
龍
20ミクロン厚のプレート加工された1.440kgのシルバー925、手作業での鍛造、彫刻、磨き加工、437gの18Kゴールド製の鱗。鱗には、インペリアルグリーンやライトグリーン、白、黄、橙、茶色がかった赤など、色の異なる翡翠をセット。翡翠はすべて227ct、天然Aクラス。鱗は全部で585枚、うち554枚には貴石をセット。龍の爪とヒゲはロジウムプレートの18Kソリッドホワイトゴールド製、目にはルビー、舌にはカーネリアンを使用。
知恵の真珠
イエローゴールドの珠、12.71gの18Kゴールド製、貴石。1.35ct、ダイヤモンド(VVS1クラリティ)90個、1.95ct、イエローサファイア(VSクラリティ)124個、3.81ct、ルビー(VSクラリティ)297個、これらの貴石を覆う10.02gの18Kイエローゴールドの炎。
オートマトンの寸法
高さ:280mm、直径:165mm
オートマトンの重量
6.120kg
ムーブメント
PF670
石数:17
高さ(オートマトンのモジュール含む):112mm
直径(オートマトンのモジュール含む):114mm
キーによる手巻き
キーによる時刻設定
8日間のパワーリザーブ
振動数:18,000振動/時(2.5Hz)
手作業で面取りされたメインプレートとブリッジ、仕上げ装飾:ペルラージュとコート・ド・ジュネーブ
インスピレーション源である修復の仕事
ミシェル・パルミジャーニは、現在と未来を描くために過去に立ち返るという芸術的な技をマスターしています。ヴィンテージ時計の修復の専門性で名高い彼は、何百年にもわたるウォッチメイキングの知識を蓄積し、その豊富な歴史的ノウハウを新しい時計の創造に活かしています。パルミジャーニ・フルリエの根底には、ミシェルが独立する以前にサンド・ファミリーのコレクションに施したような、修復という芸術が根づいています。