レ・ローズ・カレ「グラン・フー コレクション」

永遠のものとなる機械芸術

2021年、創立25周年を迎えたパルミジャーニ・フルリエは、ブランド史上屈指の意欲的で困難なプロジェクトに乗り出しました。それは、ルイ = エリゼ・ピゲ以来の1世紀の歴史をもつグラン ソヌリのムーブメントをベースとして、唯一無二の懐中時計「ラ・ローズ・カレ」(四角い薔薇)をつくることでした。

このラ・ローズ・カレは、このたびレ・ローズ・カレ「グラン・フー コレクション」へと進化することになりました。パルミジャーニ・フルリエの製品ラインナップの頂点に位置する、選び抜かれた5つのユニークなミニッツリピーターウォッチは、絶対的な存在感をベースとして、時計製造のクラフトマンシップと複雑機構の最高の段階を示しています。

2022年12月2日、ミシェル・パルミジャーニの誕生日の機会に、パルミジャーニ・フルリエはこのコレクションの第一作目を発表しました。その名は「ロサ・セレステ」。ミシェル・パルミジャーニにとって特別なカラーと、由緒あるグラン・フー エナメル技法の職人の伝統に敬意を表したモデルです。

この花のような時計の花びらの間に、パルミジャーニ・フルリエは最も高貴な複雑機構を埋め込みました。カテドラルゴングを組み込んだ、手巻き式のミニッツリピーターです。スケルトン加工と面取り加工は、パルミジャーニ・フルリエの時計製造のノウハウとクラフツマンシップの粋を結集したもので、他に見られないポエティックな作品となっています。

レ・ローズ・カレ「グラン・フー コレクション」は、黄金比の探求とそれを自然界で観察するという、ミシェル・パルミジャーニが一番大切にしてきた2つの探求を具現化しています。この名誉あるコレクションは、宇宙の偉大な原理と関連した、薔薇の宇宙観を表現しています。この独特な作品では、エングレービング、エナメル技法、「オート・オルロジュリ」(高級時計)の機械技法などの、パルミジャーニ・フルリエが長年かけてマスターした職人芸がすべて表現されています。これは、美しさの点でもチャイムの音質の点でも、時代を超えた時計の傑作をつくるのに必要なものです。

ロサ・セレステの詳細

ケース

42mmホワイトゴールドケースは、全面に「ラ・ローズ・カレ」のモチーフの彫刻を手作業で施したオフィサーケースです。ノミで切り出したパターンで手作業で彫刻を施したダイヤルとケースバックは、グラン・フー エナメルで覆われています。ベゼル、ラグ、ケースバンドも、「ラ・ローズ・カレ」のモチーフで手作業で彫刻が施されています。こうした刻み目は、アルゴリズミックな進行で金属の硬い表面に手作業で彫刻されています。

実際、四角い薔薇は、フィボナッチ数列をもとにして進行するフラクタル図形で、黄金比と密接な関係があります。この生命を導く数学的原理は、つねにミシェル・パルミジャーニの作品のルーツにありました。このプロポーション感覚を、ミシェル・パルミジャーニはデザインに応用していたのです。
作品の裏側の2時位置にはヒンジが設けられており、これによってオフィサーケースが開閉します。ケースバック外面には大きな四角形のフラクタル薔薇がありますが、これも手作業で彫刻してから、ミシェル・パルミジャーニにとって特別なカラーであるブルーの何層ものエナメルで覆われています。その反対側のダイヤルはソリッドホワイトゴールド製で、表面がノミで切り出したパターンで手作業で彫刻されています。ダイヤル、カバーのいずれにも、グラン・フー エナメルの技法が用いられています。

ムーブメント

スケルトン加工が施されたムーブメント、キャリバーPF355の直接のインスピレーションの元となったのは、2016年に当時パルミジャーニ・フルリエ コレクションの頂点に位置していたトンダ モデルで発表された「クロノール」と呼ばれるムーブメント、キャリバーPF361です。曲線と反曲線、調和のとれた湾曲、面取りの深さ、114箇所ある内角と外角などから見られるように、ロサ・セレステは職人の偉業が結集した作品です。パルミジャーニ・フルリエの工房内の面取り職人によって、面取り、研磨、表面加工が手作業で実施されています。

このムーブメントは、徹底的な芸術的スケルトン加工が施されていますが、片側ではソリッドダイヤルに隠され、反対側では表向きのケースバックに隠されています。通常はダイヤルがなくなることで見えるようになりますが、ここでは時計のオーナーとその親しい人たちだけが目にすることができ、独創性を語るプライベートで特別な喜びとなります。

ブリッジの形状、ブリッジの輪郭のくり抜き、オープンワークの大きさと範囲は、芸術的な特徴であり、美的なアイデンティティを示すものであり、仕上げとディテールに細心の注意が払われていることを示す指標でもあります。パルミジャーニ・フルリエは、このアプローチを極限まで高めています。

ミニッツリピーター

パルミジャーニ・フルリエは、このムーブメントの仕上げの美しさに匹敵するレベルの時計学的な実質を加えました。ロサ・セレステに精気を与えるために選ばれたのは、最も高貴な、歴史ある複雑機構であると同時に、修復師としてのミシェル・パルミジャーニの時計製造の実践にも非常に関連の深い、カテドラルのような音を響かせるミニッツリピーターでした。

ムーブメントはケースの中に吊られていて、ゴングのヒール部分はダブルスクリューでケースと物理的に接続しています。ケースバックとミドルケースのデザインを見直し、共鳴ポケットをつくり出し、ホワイトゴールドの質量を軽くしました。この2つのポイントは、鳴り響く音の質と音域を高めます。最終的な品質基準として、一連の音が鳴るときは、自動的に無駄な時間が省かれています。たとえば、3時19分だと、時を告げるチャイムが3回鳴ったら、すぐに続けて15分を告げるダブルチャイムが2回鳴り、続いてまた間髪を入れずに分を示すチャイムが4回鳴るようになっています。

この仕掛けは、いまだにミニッツリピーターの世界では類を見ないもので、パルミジャーニ・フルリエにとって欠くことのできない特徴です。人間工学に基づく設計と、直接的に感知できる質というパルミジャーニ・フルリエの伝説的な基準は、72時間すなわち3日間のパワーリザーブにも反映されており、これもこの複雑機構のもうひとつの稀な特徴となっています。

ミニッツリピーターを聴く

技術仕様

Functions

時、分、ミニッツリピーター

キャリバー

PF355 - 手巻きムーブメント、カテドラルゴングのミニッツリピーター、連続的鳴動シークエンス

パワーリザーブ: 72時間

振動数: 21,600振動/時(3Hz)

Jewels:

部品数: 392

直径: 30 mm

6.55 mm

厚さ: 6.55 mm

装飾: コート・ドージュネーブ、オープンワークのブリッジ、ハンドワークで面取りされた角、サーキュラーグレイン

ケース

18Kホワイトゴールド製

直径:42 mm

厚さ:13.39 mm

リューズ: Ø 6.4 mm、天然サファイアカボション

ガラス: 反射防止加工のサファイアクリスタル

ケースバック: サファイアクリスタル

ハンターケースバック:18Kホワイトゴールド、ローズ・カレモチーフのハンドワークのエングレービング
グラン・フーエナメル、内部のエングレービング、“Rosa Celeste”、“PF”
ミシェル・パルミジャーニのサイン

ケースバックの刻印: シリアルナンバー、“Parmigiani Fleurier”、”Swiss Made”、”Pièce Unique”

防水: 10 m

ダイヤル

カラー: ブルーグラン・フーエナメル

仕上げ: ハンドワークの削り出しパターン

インデックス: ハンドアプライド 、ロジウムプレートの18Kゴールド

ロジウムプレートの18Kゴールド、デルタ型スケルトン

ブレスレット

素材: ブルーアリゲーター、ダブルサイド、手縫い

バックル:18Kホワイトゴールド、ピンバックル、ハンドワークのローズ・カレパターンのエングレービング

その他の「グラン・フー コレクション」スクエアローズの発売をいち早くお知らせします。